東京大学の次期総長選考、意向投票2位の藤垣裕子氏を選出 学内投票との乖離に波紋
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意向投票で過半数を得た候補を覆す選出
東京大学の次期総長(学長)選考で、教職員による意向投票で2位だった藤垣裕子副学長・理事が選出された。東大で女性が総長に就任するのは初となる。
今回の意向投票では、染谷隆夫工学系研究科教授が1,107票(得票率51.0%)と過半数を獲得し、藤垣氏は553票(得票率25.5%)で2位にとどまっていた。しかし、総長選考・監察会議が意向投票の結果とは異なる判断を下し、2位の候補を次期総長に決定した。
東大の総長選考において、意向投票で過半数を得たトップ候補が退けられ、2位以下の候補が選出された事例は極めて異例とされる。
学内外から噴出する選考プロセスへの疑問
この決定を受けて、学内教職員や研究者を中心に、選考の透明性や意向投票の形骸化を問う声が相次いでいる。
- 教職員の意思反映に対する疑問: 業務を一時中断して複数回にわたり投票を実施しながら、その結果が実質的に反映されなかったことに対する不満や当惑が広がっている。
- ガバナンスのあり方: 意向投票の結果を覆す明確な説明が不足しているとして、密室政治や選考委員会の判断基準に対する批判が上がっている。
- 候補者の見解を巡る議論: 新総長となる藤垣氏の研究実績や過去の言論活動、とりわけ科学技術社会論の視点や福島第一原発事故をめぐる発信内容を巡っても、研究者層から多様な評価と懸念が示されている。
国立大学の学長選考では、改正国立大学法人法のもとで選考会議の権限が強化されており、教職員の直接投票と選考機関の判断のズレが他大学でもたびたび問題化してきた。今回の決定についても、選考プロセスの説明責任を求める動きが強まっている。